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60歳での選択が70歳を決める──定年再雇用か、転職か、静かな分岐点

タイトル:60歳での選択が70歳を決める──定年再雇用か、転職か、静かな分岐点


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「65歳から考えればいい」
そう思っていた時期が、私にもありました。
しかし、実際に60歳を迎えてみて、はっきりと感じたのです。
65歳になってからでは、選べる道は限られてしまう。
本当の分岐点は、60歳からなのだと。

多くの会社員は、60歳で定年を迎えたあと、会社の制度に従って再雇用を選びます。

実際、厚生労働省の調査によれば、約9割の人が定年再雇用を選択しているというデータもあります。
それは、ある意味で自然な流れかもしれません。
慣れた職場、見知った人間関係、制度として用意された道。
そこに乗ることは、安心でもあり、無理のない選択でもあります。63歳のときに、長年勤めた職場を離れ、新たな会社に契約社員として加わりました。
その選択が、65歳を迎える今年、月給制を維持できている”という形で実を結んでいます。

定年再雇用では、給与が定年前の5〜7割に下がること少なくありません。
さらに65歳からの多くは時給制に切り替わり、補助的な業務に就くことになります。
一方で、転職によって月給制を維持できれば、年金との併用で月45万円前後の収入を得ることも可能です。
これは、地方都市での生活であれば、十分にやっていける水準です。
家賃や物価が比較的安定している地域では、生活費をまかないながら、貯蓄や交際費にも余裕が生まれます。

逆に、大都市圏で賃貸暮らしを続ける場合は、家賃だけで月8〜12万円が消えることもあり、
同じ収入でも生活の厳しさは大きく異なります。もちろん賃貸か持ち家の比重は年齢を重ねるごとに大きくなります。


だからこそ、住まいの選択と働き方の設計は、セットで考えるべきテーマなのだと感じています。

では、60歳の時点で、どのような選択肢があるのでしょうか。
私は次のような3つのスタイルがあってもよいのではないかと考えています。

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【60歳以降の働き方の選択肢】

① 継続型・月給制(フル責任)
 仕事量や責任は定年前と同等。給与も維持される。
 健康や意欲があり、第一線で働き続けたい人向け。

② 軽減型・月給制(役割調整)
 仕事量や責任は軽減されるが、月給制は維持。
 経験を活かしつつ、体力や生活とのバランスを取りたい人向け。

③ 柔軟型・時給制(サポート中心)
 補助的業務が中心。勤務日数や時間も柔軟。
 健康や家庭事情を考慮し、無理なく働きたい人向け。

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このように、一律の再雇用制度ではなく、“選べる再雇用”があってもよいのではないでしょうか。
定年制度を廃止するという考え方もありますが、実際には体力や健康状態、家庭の事情など、
60代以降は人によって状況が大きく異なります。
だからこそ、制度をなくすのではなく、多様な選択肢を用意することが現実的な解決策だと感じています。

私自身、63歳で転職という選択をしたことで、65歳を迎える今年も、月給制で働き続ける予定です。
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60歳での選択が、65歳以降から70歳の自分を決める。
制度に乗るか、自分で舵を取るか。
その分岐点に立ったとき、どんな道を選ぶか。
それは、これからの中高年世代にとって、静かで大きな問いかけになるのではないでしょうか。

 

地域 65歳以降の再雇用率 背景要因 処遇の傾向
東京など大都市圏 27〜30%前後 労働力供給が豊富/企業規模が大きい 制度はあるが実質的なハードルあり。月給制維持は一部
地方(岩手・島根など) 40〜47%と高水準 労働力不足/地域密着型雇用 再雇用率は高いが処遇は抑制傾向