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【昇降機メーカー編 ㉔】〜テレビ番組と転勤夫婦ドラマがくれた“移動の物語”〜

〜テレビ番組と転勤夫婦ドラマがくれた“移動の物語”〜


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全国を巡る番組がくれた安心感

昇降機メーカーに入社してから、私は日本各地を転々としながら仕事を続けてきました。
その時期に、NHK BSで放送されていた「今日はとことん○○県」という大型生中継番組をよく観ていました。
この番組は、観光名所ではなく、そこに暮らす人々の表情や産業、食文化、季節の空気まで丁寧に映し出していました。

どの県にも必ず魅力があり、生活の匂いが画面越しに伝わってくる。
その映像を見ていると、転勤に対する心理的なハードルが自然と下がっていきました。
「知らない土地でも、きっと良いところがある」
そう思えるようになったのは、この番組のおかげだったと思います。

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自分の転勤ルートと番組の巡り方が重なった

番組は全国を順番に巡り、各県を丸一日かけて紹介していました。
その流れが、私自身の転勤人生とどこか重なって見えました。

秋田から山形へ、山形から神戸へ、そして四国へ。
辞令ひとつで生活の場所が変わるという点では、番組の“全国巡り”と同じです。
番組で見た県に、数年後に自分が実際に赴任していることもありました。
テレビの中で見た風景が、いつの間にか自分の生活圏になっている。
そんな不思議な感覚を何度も味わいました。

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テレビの“転勤夫婦ドラマ”がくれた共感

当時、全国放送のバラエティ番組の中で、転勤をテーマにした短編ドラマがありました。
突然の辞令で全国を移動する夫婦の物語で、毎回、赴任先の住宅事情や食文化、地元の風習が描かれていました。
最後には「また転勤!?」というお決まりの展開があり、笑いながらもどこか胸に響く内容でした。

このドラマは、私の転勤人生と驚くほど重なっていました。
辞令ひとつで生活が変わること。
新しい土地での戸惑いと、少しずつ馴染んでいく過程。
そして、また次の辞令が来るかもしれないという落ち着かない日々。

ドラマの夫婦が全国を巡る姿を見ながら、
「自分も同じように日本を移動している」
そんな共感を覚えました。
テレビの中の物語が、いつの間にか自分の人生の縮図のように感じられたのです。

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 NHKアナウンサーの転勤も、自分と似ていた

地方局で見かけたアナウンサーが、数年後に別の地方局へ移り、さらに全国放送へ進んでいくことがあります。
山形で見たアナウンサーが、数年後に四国の局で登場し、さらに別の四国局のローカル番組に出演していたこともありました。

NHKのアナウンサーは全国転勤が前提の職種で、まさに“日本を巡る仕事”です。
その姿は、私自身の転勤人生とどこか重なって見えました。
地方で経験を積み、次の土地へ移り、また新しい環境で仕事をする。
その繰り返しの中で、少しずつ視野が広がっていく。
アナウンサーの異動をテレビで見ながら、自分の歩みを重ねていたのかもしれません。

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 テレビがつないでくれた“日本の地図”

振り返れば、私の転勤人生は日本列島を縦断するようなものでした。
その時々で観ていたテレビ番組やニュースの中に、同じように全国を巡る人たちがいました。
地方で見かけた人が別の土地で再び登場する。
全国を巡る番組が、自分の暮らす県を丸一日取り上げる。
転勤夫婦ドラマが、辞令ひとつで生活が変わるリアルを描く。

こうした“テレビと転勤の重なり”は、私にとって日本の地図を立体的にしてくれる存在でした。

どの県にも必ず魅力があり、どの土地にも生活があり、文化がある。
そのことを、仕事とテレビの両方から静かに教えられた気がします。