百貨店番外編 新宿で見たロッキー4と、あの先輩の熱量

展示会帰りの新宿で映画館へ
横浜店の開店準備で忙しくしていた頃、展示会と商社さんとの打ち合わせで新宿へ行ったことがありました。
仕事の緊張感と高揚感が入り混じる中、帰りに先輩の女子社員さんと同期の3人で映画を見ようという流れになりました。
そのとき選んだ作品が、ちょうど公開されたばかりの『ロッキー4』でした。
映画に完全に入り込んだ先輩
上映が始まると、先輩は物語にどんどん引き込まれていきました。
そしてロッキーが反撃に転じるあのラウンド――
先輩は思わず声を出してしまいました。
「いけいけ、やっちまえ!」
映画館でここまで感情をあらわにする人を、私は後にも先にも見たことがありません。
その瞬間の熱量は、今でも鮮明に覚えています。
前の席のお客さんに注意されて静かになりましたが、あの一言に込められた勢いと真っ直ぐさは、今でも忘れられません。
ロッキー4を見るたびに思い出す人
テレビでロッキー4が放送されると、私は必ずあの先輩を思い出します。
映画そのものよりも、誰と、どんな状況で見たかが記憶に残るものだと実感します。
あの時代の熱気、仕事の緊張感、そして先輩のまっすぐな反応――
すべてが1985年という年の空気を象徴していたように思います。
1985年という疾走感の象徴
同じ1985年には『バック・トゥ・ザ・フューチャー』も公開されました。
過去と未来を駆け抜けるあの疾走感は、まさにあの年の勢いそのものです。
社会も人も、未来へ向かって一気に走り出していた――
そんな時代の空気を、私は新宿の映画館で確かに感じていました。