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企業のOfficeでAIとどう付き合うか ― 従来の情報管理とAI時代の実務感覚 ―

企業のOfficeでAIとどう付き合うか
― 従来の情報管理とAI時代の実務感覚 ―


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企業でOfficeを使いながらAIを活用する場面が増えてきました。メールの要約、資料の下書き、文章の整理など、AIは確かに便利です。しかし同時に、「どこまで入力していいのか」「何がタブーなのか」と迷う場面も多いのではないでしょうか。

実は、AIとの付き合い方の本質はとてもシンプルです。AIが登場する前から存在していた情報管理の原則を守ること。これだけで、ほとんどのリスクは避けられます。

■ AI時代でも変わらない「守るべき3つの情報」
AIがどれだけ進化しても、扱ってはいけない情報の種類は昔から変わりません。
・個人情報(氏名、住所、連絡先、社員情報など)
・守秘義務の対象(契約内容、取引条件、内部資料、技術情報)
・プライバシー情報(評価、行動、内部事情)
これらはメールでも紙でも口頭でも外部に出してはいけない情報です。AIだから特別に難しいわけではなく、従来の情報管理をそのまま適用すればよいのです。

■ AIに入力してよい情報・ダメな情報
AIは「入力された情報」をもとに文章を作ります。つまり、入力がすべてです。

入力してよい情報
・ネット上で無料公開されている情報
・法令、通達、行政文書
・公開されている製品仕様
・社内で公開が許可されている一般情報
・経審など、もともと公開前提の資料

入力してはいけない情報
・個人名、住所、電話番号
・顧客情報
・契約書の全文
・社内の事故やトラブル情報
・有料データ(帝国データバンク、東京商工リサーチなど)

特に有料データは、契約上「外部サービスへの入力禁止」が明記されていることが多く、AIに入れると契約違反になる可能性があります。

■ 「AIにコピペしたい」問題と実務的な解決策
メールをAIに要約させたいとき、「固有名詞があるからコピペできない」と悩む人は多いものです。しかし実務では、次の方法が最も安全で効率的です。

コピペ → AIに固有名詞を伏せ字させる

AIにこう指示します。
「個人名・会社名・案件名など、特定できる情報をすべて伏せ字にしてから要点を整理してください。」

これで手作業の伏せ字が不要になり、安全性と効率が両立します。

■ AIは制約だらけでは力を発揮できない
AIは入力された情報をもとに動くため、情報を与えないと正しい出力は得られません。これは人間と同じで、「情報を出さない相手から情報は得られない」という当たり前の論理です。

AIを禁止だらけにすると、「材料ゼロで料理を作れ」と言っているようなもの。企業がAIを活用するには、最低限の情報は適切に渡すことが必要です。

■ 企業に必要なのはAI専用ルールではなく常識の再確認
AI利用のルールを細かく作りすぎると、現場は使いづらくなり、AIの価値が失われます。必要なのはAI専用の難しい規定ではなく、従来の情報管理の常識を再確認することです。

・個人情報は出さない
・守秘情報は入力しない
・有料データは契約上NG
・公開情報はOK
・社内固有情報は抽象化して扱う

これだけでAIは安全に、そして十分に活用できます。

■ まとめ
企業のOfficeでAIを使うときに大切なのは、「AIだから特別」ではなく「昔からの情報管理を守るだけ」という視点です。

・公開情報は積極的に活用
・個人情報や守秘情報は入力しない
・有料データは契約上NG
・固有名詞はAIに伏せ字させる
・制約を増やしすぎるとAIは機能しない

AIは危険な存在ではなく、正しく情報を扱えば業務を大きく助けてくれる道具です。

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