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【AI仮説×現場観戦】能代松陽、鹿角に逆転サヨナラ!準決勝・金農戦への展望と左腕エース攻略



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秋季高校野球秋田県大会準々決勝──能代松陽が鹿角高校との再戦に臨み、タイブレークからの逆転サヨナラ勝ちを収めました。今夏の大会で敗れた相手に、見事なリベンジを果たした一戦。今回は、事前にAIで読み解いた戦術分析と、実際の試合展開を照らし合わせながら振り返り、次戦・金足農業高校との準決勝に向けた戦術展望をまとめました。


■ AIで読み解いた鹿角対策──継投と打線の進化

試合前にAI分析では、能代松陽の継投策として「No.10→No.18→No.1」のローテーションを提案していました。実際の試合では「No.18→No.1」の継投となりましたが、これが見事に機能しました。

No.18投手はこれまで制球に課題がありましたが、この試合では安定した投球を披露。鹿角打線をわずか3安打に抑える“嬉しい誤算”となりました。終盤はNo.1投手が流れを断ち切り、タイブレークの逆転劇へとつなげました。

一方、能代松陽打線も進化を見せました。今夏の鹿角戦では左腕エースからは2安打に終わりましたが、今回は8安打を記録。粘り強く球数を稼ぎ、後半に集中力を発揮して得点につなげました。


■ 準決勝・金足農業戦へ──東北大会出場をかけた最重要戦

そして次に控えるのは、今夏の代表校・金足農業高校との準決勝です。この一戦は、秋の東北大会出場権をかけた“最重要戦”であり、勝者が東北大会へ進出、敗者は第三代表決定戦へ回ることになります。

能代松陽にとっては、ここで勝ち切ることが秋の飛躍に直結します。

■AIで読む 金農打線の特徴と警戒ポイント

金農は伝統的に「小技と機動力」を絡めた得点力に長けており、特にスクイズを軸とした攻撃は警戒すべきポイントです。今大会でも複数試合でスクイズによる得点を記録しており、得点圏での集中力が光ります。

一球速報のデータによると、金農打線はチーム打率.211ながら、出塁率.286、OPS.549と“効率型”の打線構成。中軸や、下位打線の選手など、得点源となる打者が複数存在します。

 

■ スクイズ封じ──“内野5人体制”の導入も視野に

このスクイズ対策として、秋田高校が実践した「内野5人体制」は有効な選択肢です。三塁・一塁の前進守備に加え、外野手から内野にもう一人を配置することで、バント処理と本塁封じを両立できます。

スクイズのタイミングを読んだ上で、守備隊形を柔軟に切り替えることが求められます。能代松陽としては、試合の流れを見ながら、スクイズ警戒時にこの布陣を選択肢として持っておくことが重要です。


■ 金農の左腕エース投手の傾向と攻略ポイント

金農の先発が予想される左腕エース投手は、今夏の甲子園初戦で沖縄尚学を相手に4回無安打無失点の快投を披露した技巧派左腕です。スライダーとカーブを織り交ぜた緩急のある投球で、強打の沖縄尚学打線を封じました。

秋の大会で秋田高校戦は苦戦しましたが球速は130kmが中心で、球威よりも変化球中心の“緩急型”です。

能代松陽としては、鹿角戦で見せた右打者の粘りと逆方向への対応力が、左腕エース投手攻略の鍵となります。

AIでは特に以下の戦術が有効です

- 初球は見極め重視で球数を稼ぐ
- 外角スライダーに対して逆方向への打撃を徹底
- 中盤以降の集中力で勝負をかける
- 打者・ベンチが間合いを崩す工夫でリズムを乱す


■ 能代松陽の投手起用──No.18→No.1の継投が理想

準々決勝で好投したNo.18投手は、制球力が安定し、球威も十分。登板間隔が空くことから、準決勝でも先発起用が妥当です。終盤はNo.1投手への継投で、左打者対策と流れの遮断を狙います。

金農打線は右打者が多く、外角への変化球とインコースのストレートを織り交ぜることで、打ち損じを誘える展開が期待されます。

 

試合の鍵を握る No.18&No.1


■ 分析は“地図”、実行は“現場”

AIによる戦術分析は、あくまでもネット上にある資料と過去の傾向から導き出された「仮説」にすぎません。実際に采配を振るうのはベンチであり、プレーするのは選手本人です。日々のコンディションやメンタル、試合の流れによって、最適解は常に変化します。

それでも、1点突破のために「どこを突くか」「どこを守るか」を明確にする分析は、勝利への道を照らす灯となります。能代松陽が再び“読み”と“実行”を噛み合わせ、秋の頂点へと駆け上がる姿を、現場で見届けたいと思います。