夏の甲子園の49代表が昨日で出揃いました!
毎度話題になるのが高校野球とSNS 〜称賛か、規制かのせめぎあい。
真夏の歓声と沈黙
高校野球地方大会では、スタンドの熱気と熱戦が繰り広げられる中、それらを記録し共有したくなるのは自然な感情だと思います。しかし、SNSへの画像・動画投稿は、多くの地方高野連で「禁止」されているのが現状です。
ある地方の高野連に問い合わせた際には、「誹謗中傷から選手を守るため」との回答をいただきました。しかし、実際に投稿されている内容の大半は称賛や応援であり、厳しい規制の根拠には疑問が残ります。
規制の背景:保護か、事なかれ主義か
確かに、SNS上で選手が誹謗中傷されるリスクは存在します。しかし、これは他の学生スポーツにも共通する課題です。高校サッカーやラグビーでは公式アカウントによる発信やファンの投稿が一般的になっています。にもかかわらず、明確に「禁止」しているのは高校野球のみです。
これは誠実な危機管理と言えるでしょうか、それとも波風を立てない文化の延長線上にあるのでしょうか。
メディア利権と独自性:誰が主役なのでしょうか
高校野球は、大手新聞社が主催し、大手メディアが映像・画像の権利を握る構造にあります。そのため、SNSによる個人発信は「非公式」とされ、制限されがちです。
しかし、現在のスポーツ文化においてSNSはプロ・アマ問わず、魅力を拡散させる重要な手段です。大昔、大相撲がテレビ中継を警戒していた時代がありましたが、結果として認知度が高まり、国技館に多くの観客が詰めかけるようになりました。高校野球も同様に、SNSでの感動の共有が来場意欲を高める力を持っています。
法的・倫理的視点:本当に違反なのでしょうか
球場風景やスコアボードは、著作物としての創造性が少なく、著作権の主張は難しいとされます。また、選手のプレー映像や画像も、応援・記録目的であれば、肖像権侵害とは言えないケースがほとんどです。
問題になるのは、本人や保護者から「不快」や「削除依頼」があった場合です。それ以外では法的に問題となる可能性は非常に低いと思われます。
実際、昨年私が本塁打シーンをSNSに投稿した際には、選手のご家族からご丁寧なお礼のメッセージをいただきました。メディア中継のない試合だったこともあり、その記録は大切な記憶となったようです。こうした温かいやりとりは、他の方にもたくさんあると思います。
選手ファーストの視点を
近年、7イニング制や延長即タイブレークの導入など、高校野球の制度変更が議論されています。しかし、これらは現場の選手や指導者ではなく、外部の有識者を中心に進められています。
本来は、選手や指導者の声こそが最優先されるべきです。SNSの問題も同様で、苦情が出ていないどころか、感謝されているケースが存在しています。「選手ファースト」「家族ファースト」こそ、高校野球の価値を高める道だと感じています。
SNSの力:記録と継承
地域の高校球児の活躍を記録し、共有することは、地域文化の継承にもつながります。観戦者による発信は、「野球のある日常」の記録であり、後世への財産にもなります。規制よりも、文化を継承するための活用が求められているのではないでしょうか。
高校野球とともに育つ文化
高校野球が好きだからこそ、「発信のあり方」について真剣に考える必要があると感じています。球児を守るだけでなく、称賛し、記録し、共有する文化もまた、守られるべき大切なものです。
SNSは敵ではありません。高校野球の未来を支える味方になり得る存在です。
