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猛暑の夏、継投と堅守でつかむ勝機 ― 秋田大会の行方

北東北でも例年になく、すでに猛暑の日々が続いています。近年、雨による順延が多かった夏の秋田大会も、今年は順延なしで進行しそうな気配。選手にとっては過酷な大会になることが予想されます。

☀️ 第107回全国高校野球選手権秋田大会・順延リスク予測(7月10日~22日)

日付 曜日 天気予報 降水確率 順延リスク 備考
7月10日 木曜日 晴時々曇 20% 開幕日、好天スタート予想
7月11日 金曜日 30% 気温高め、熱中症注意
7月12日 土曜日 曇時々晴 40% 午後ににわか雨の可能性
7月13日 日曜日 ―(休養日) 休養日
7月14日 月曜日 雨時々曇 60% 午前中から雨予報、順延注意
7月15日 火曜日 曇時々晴 30% 前日順延の影響が残る可能性
7月16日 水曜日 ―(休養日) 休養日
7月17日 木曜日 晴時々曇 20% 試合消化が進む見込み
7月18日 金曜日 曇時々晴 30% 午後の天候変化に注意
7月19日 土曜日 ―(休養日) 休養日
7月20日 日曜日 曇時々晴 30% 準決勝予定日、天候次第
7月21日 月曜日 ―(休養日) 休養日
7月22日 火曜日 晴時々曇 20% 決勝予定日、好天予報

14日に順延の可能性があるものの、約8割がた順延なしで進行する見込みです。

休養日があるとはいえ、大会後半にかけて選手たちの疲労は確実に蓄積され、とりわけ投手の負担は大きいもの。どうしても主戦投手に頼らざるを得ないのが実情でしょう。強豪校としては、ここ一番の試合以外では継投策をとり、2番手・3番手投手でコールド勝ちを狙って勝ち上がりたいところです。

しかし過去の大会を振り返ると、エース温存 → 控え投手起用 → 序盤失点 → 焦る強豪校 → 連鎖的なミス → 敗退……という“トーナメントの罠”にはまったシード校を幾度となく見てきました。このあたりの采配は、まさに指導者泣かせの判断材料です。

今夏の大会は、ここ数年でも稀なほどの猛暑のなかで行われると予想されます。春や秋の大会とは異なり、気温、応援の熱気、プレッシャーが重なり、選手たちには心身両面での負担がのしかかります。技術以前に、熱中症やメンタルケアといった健康面での対応が、各チームの勝敗を分ける要素になり得るでしょう。

今大会は、やはり投手陣の厚みが重要になると感じています。打撃は低反発バットの影響もありつつも、大会序盤の各チームの打線の状態が注目されます。勝ち上がっていくには、無駄な失点を防ぐ堅い守備と、それに応える打線の存在が不可欠です。選手権大会は“堅守と得点力”を備えたチームにこそ微笑みます。

そして、ずっと応援している能代松陽。この夏の打線の調子がどうか気になります。ある程度の失点は覚悟の上、打ち勝つ展開が求められるでしょう。もちろん、失点をゼロに抑えられれば理想ですが、それは現実的ではありません。

明桜と金農がいつ、どこで絶対的エースを休ませるのかも注目です。もはや一人の投手で大会を勝ち切る時代ではないかもしれません。秋に強打を誇った秋田商業は、大会後半にその本領を発揮するのでしょうか。

能代松陽がシードされた“こまちブロック”は、過去に甲子園出場経験を持つ強豪校がひしめく最激戦区。一試合も油断できない戦いが続きます。絶対的エース不在の現チームでは、継投と打力で接戦をモノにしながら勝ち上がるしかありません。堅守でビッグイニングを防ぎ、粘りの展開に持ち込めれば、最後まで勝負は分かりません。

ただ第一シードの能代松陽は、初戦から決勝戦までの全試合が午前10時プレイボールに設定されています。猛暑の中、午後試合に比べて日射や気温のピークを避けられるため、選手の疲労蓄積は比較的他のシード校より少ないと見られます。激戦区のブロックであるとはいえ、勝ち上がった際には大会後半でのコンディション面での優位性が期待できるでしょう。

さてここ数年、秋田大会は雨による順延が常態化し、予定通りに進行する年はほとんど記憶にありません。選手にとっては、登板計画の変更、コンディション維持、メンタル面での調整など、試合以外の負担が増す大会となってきました。

しかし今年は、連日の猛暑と早めの梅雨明けの影響もあり、順延リスクが例年よりも格段に低い大会となりそうです。日程通りの進行が可能となれば、選手たちにとっては時間の流れを止めずに戦える貴重な夏。体調管理・暑さ対策・戦術運用のすべてが、今まで以上に試される大会となります。

順延なしで駆け抜ける夏──この環境を最大限に活かせるチームこそ、甲子園に一歩近づくことになるでしょう。

大会開幕まであと一週間。今、選手ができるもっとも身近で大切なこと。それは、体調管理に尽きます。

元気があれば、何でもできる!

 

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