四方山話に時々音楽と高校野球

高校野球・浜省推し・スピリットは1980年代

祝 初の全国制覇仙台育英 続け東北勢

東北地方の100年の呪縛がついに解けた2022年8月22日。今世紀にあって東北の最大の負の出来事が3.11なら、8.22の仙台育英の優勝のニュースは、歴史的にも非常に嬉しい出来事のひとつ

宮城県の瞬間最大視聴率がスゴイ! まぁ当然

【甲子園】仙台育英が東北勢初V 仙台で瞬間最高43・2%、9回表の下関国際による攻撃の場面 - 高校野球夏の甲子園 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)

一方でどこかの会社のことだけど、その日の東北の支店・営業所・担当レベルの日報や週報では一切ふれられずスルーされてる。殆んどが地元民なのに残念。どんだけ風通しがわるい職場だよ。オレは業務と関連付けて書いたけど……。

思えば東北の高校野球野球界の全国制覇までの歴史は険しく長かった。先ずは存命中に東北の高校野球の全国制覇が見れてよかった。❗️残るは秋田県勢の全国制覇。平均寿命から換算するとあと20年ほど。健康で観戦できる体力があるとしたら、10年くらいか? おっさんに残された時間はわりと少ない。

おっさんの中で最初に東北勢の決勝を意識して見たのは、1969年のあの三沢高校VS松山商業の延長18回再試合。その翌々年1971年は磐城高校VS桐蔭学園。その後暫く東北勢は決勝戦の舞台に進出できないまま年月が流れます。

東北の低迷期を経て、次に決勝進出は1989年 竹田監督率いる大越投手を擁した仙台育英。振り返るとこのチームに優勝してほしかった。あとヒット1本出ていればサヨナラ勝ちだったのに…。

さらに時が流れ21世紀になり、甲子園では全国に輩出される野球留学選手が席巻する、私学強豪校が全盛の時代へ。その効果もあり、青森県の光星が決勝戦へ進出、ダルビッシュ擁する東北高校も準優勝。それでもやっぱり届かない優勝旗。

また地元主体のチームの中でも、現在のMLB投手・菊池雄星投手の花巻東がセンバツ準V、まだ記憶に新しいツーランスクイズと日ハムドラ1吉田投手の 金足農業の準V。大会NO.1投手の存在があってもまだ届かない。その歴史の中での、仙台育英の優勝旗の白河越えです。

過去の準Vチームの中でも、東北6県の高校野球を長年に渡って牽引し、夏の甲子園でも3度決勝進出しているチームはここだけ。また東北6県の各分野のリーダーはやはり宮城県。東北を牽引している自負もある地域。

昨年春の東北大会はコロナ禍の折、中止に舵をきった秋田県の高野連。さらに秋の大会も無観客開催。一方で秋の東北大会をいち早く有観客とした宮城県高野連。この差なんです。

他の分野をあげれば、河北新報は地方紙にありながら名前の由来からも東北を意識しているのが、他の地方紙と一線を画しているところ。(実はこの度の優勝に関する記事で知りました)

宮城県が東北を背負ってるリーダー格がある事実を東北6県の皆が認識しています。そんな背景からも東北初の優勝旗を持って帰ってくるには最も相応しいチームの一つだった仙台育英。

この先、東北のチームが決勝戦に進出した場合の100年のプレッシャーから解放されることを考えれば、仙台育英の連覇、各県の強豪私学や公立の伝統校らの優勝旗への道筋をつくってくれた感があります。

これを機に甲子園出場から全国制覇へ目標の上方修正のチームも沢山出てくる。ただ一方で東北6県の有力選手が練習環境が随一の同校に集中してくる懸念もあります。勿論、進路の自由は各選手の意思に委ねられますが、他の競技と違う社会や地域に影響力がある高校野球。

限られたチームだけの部員数の巨大化は、選手個々にとっても出場機会が少なくなり、これはこれでいかがなものか?何らかの一定のルールづくりも高校野球界にとっての今後の課題では?

さて仙台育英の優勝によって開かれた新しい歴史の扉。新チームの東北6県の高校野球が楽しみ。宮城県の次はどこが関所と峠越えで優勝旗持ってくるか?

庄内なら鼠ヶ関越え・福島・浜通なら勿来の関越え 、津軽なら碇ケ関越えか。仮に岩手が先で次が秋田県なら仙岩峠越え。高校野球を知ると地理と歴史の学習にもなります。ではまたです。

次回は新チームの秋の県大会前に、2022年現チームを振り返ります。