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能代高校、秋商に敗退──勝負所の差と悔しさ残る夏

 

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2016年7月19日(火)/こまちスタジアム  
秋田大会3回戦の結果:

秋田商業|2|2|0|2|2|0|0|0|4|=12  
能代  |1|0|1|0|0|0|1|0|2|=5

湯沢戦の内容を見て、ある種“悪い方”の予感もあったスコア。能代高校の主戦投手は変化球の制球が不安定で、ほぼストレートでカウントを取りに行くスタイル。130キロ台のストレートでは、一巡目は凌げても、甲子園を目指すような打線には捕まるのは時間の問題。今回は立ち上がりから連打を浴び、5回までに8失点──酷なようですが、当然の結果とも言えます。

秋や春に抑えられていたのは、各校の打線がまだ仕上がっていなかったから。秋から投手を始めたのであれば、サポートする控え投手の存在も欲しかったところです。

前半に8点を取られた展開では、打線が機能しなければ勝負になりません。秋商の投手はドラフト候補の超高校級ではないだけに、もっと打ててもよかったはず。

不思議だったのは8回裏の能代の攻撃。秋商は先発投手をセカンドに残し、リリーフを投入。6点差の場面で、ファーボールからノーアウト1・2塁のチャンス。ここで秋商ベンチはセカンドに回していた先発投手を再びマウンドへ──傷口が広がる前の妥当な判断でした。

一方、能代ベンチはこの場面で控えの2年生を代打に送ります。来年への経験を積ませたかったのかもしれませんが、試合の流れに乗っていない選手と、継続してプレーしている選手では雲泥の差。3年生にとっては最後の試合。終盤の球数が増える中、能代の打線であれば6点差を返す力は十分にあったはずです。

聖愛や星稜の試合を見れば、最後まで諦めないことの大切さがよくわかります。好投していたリリーフ投手にも代打を送ってしまい、結果として9回表に4失点。9回裏に得点を奪っただけに、勝負所はやはり8回裏だったと感じます。

敗者には酷な話ですが、8回裏の攻守におけるベンチワークの差が、ここ数年の能代高校と秋田商業の違いなのかもしれません。6点差でも慎重に対応した秋商ベンチ──勝利への執着の差を感じました。

ネット映像で拝見しましたが、能代高校の選手個々の能力は素晴らしく、県内でもトップクラスなのは素人目にも明らか。今夏は24年ぶりの甲子園出場のチャンスだっただけに、悔しさが残ります。

今日の3回戦は接戦・延長戦と好ゲームが多く、秋田大会の熱気を感じました。期待していただけに、能代高校の敗戦は“夏が半分終わった”ような感覚です。

能代市出身者としては、甲子園出場の夢を能代松陽チームに託します。

では、また続報で。