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<ボクシング>家族に支えられた復活劇 八重樫東選手、世界3階級制覇

東京で行われたIBF世界ライトフライ級タイトルマッチ(12回戦)において、八重樫東選手がハビエル・メンドサ選手に判定勝ちを収め、見事3階級制覇を達成されました。

試合後、八重樫選手は「世界のリングに戻ってくることができました」と、晴れやかな表情で復活を宣言。32歳という年齢での快挙は、国内ジム所属の男子選手としては史上4人目となる偉業です。これまでのキャリアで幾度となく困難を乗り越えてきた八重樫選手にとって、今回の勝利はまさに“復活劇”と呼ぶにふさわしいものでした。

この日は私にとっても年内最後の仕事を終えた節目の日。帰宅してテレビをつけると、ちょうど試合が最高潮を迎えているところでした。八重樫選手の試合は毎回、観る者の心を揺さぶる激しさがあります。今回も例外ではなく、終盤まで壮絶な打ち合いが続き、最終ラウンドではダウン寸前まで追い込まれる場面もありました。それでも最後まで立ち続け、勝利をもぎ取った姿に、思わず胸が熱くなりました。

IBF(国際ボクシング連盟)の世界戦は、日本ではまだ歴史が浅く、他団体との違いも興味深い点です。テレビ解説の具志堅用高さんによれば、今回のような最終ラウンドの場面では、WBAやWBCであればレフェリーが試合を止めてTKOとなる可能性が高いとのこと。IBFは比較的レフェリーストップが遅く、選手の粘りや根性がより試される傾向があるようです。団体ごとの判断基準の違いが、試合展開に与える影響も大きく、ボクシングの奥深さを改めて感じました。

近年の日本人選手による世界戦は、どれも激闘続きで、観戦する側としても非常に興奮します。技術だけでなく、精神力や家族の支えといった背景がにじみ出る試合は、スポーツを超えて一つの物語として心に残ります。

さて、大晦日のテレビ東京では、WBA世界フェザー級王者・内山高志選手と、同ライトフライ級王者・田口良一選手の2試合が放送予定です。どちらも注目の一戦ですが、残念ながら私の帰省先ではテレビ東京系列の放送がないため、今回は視聴できそうにありません。録画やダイジェストで追いかけることになりそうです。

年末の慌ただしさの中で、こうした熱い試合に触れると、心が引き締まり、また新たな年への活力をもらえる気がします。八重樫選手のように、何度でも立ち上がる姿勢を胸に刻みながら、私自身も新しい年を迎えたいと思います。

それでは、また。