さて、今日の四国新聞に高校野球のタイブレーク制についての記事が掲載されていました。夏の予選ともなれば、一人のエースにかかる負担は計り知れず、故障の原因になるという点は理解できます。ただ、点数の取り合いという野球本来のルールから逸脱した形で勝敗が決まることには、正直なところ違和感を覚えます。
健康上の理由から、スポーツ界では様々なルール変更が行われてきました。プロボクシングの世界戦も、かつては15ラウンド制でしたが、現在は12ラウンドに短縮されています。競技の安全性を考慮した結果ではありますが、勝負のストーリーや本質が変わってしまうことも否めません。
高校野球もかつては延長18回まで戦っていましたし、さらに昔は延々と試合が続くこともありました。タイブレーク制は、そうした歴史を知る者にとっては、やはり「本来の野球」とは異なる印象を受けます。特に夏の予選や選手権は、3年生にとって最後の試合となることが多く、できることなら最後まで正規のルールで決着をつけてあげたいという思いがあります。
もちろん、健康面だけでなく、興行や運営上の都合もあるでしょう。限られた時間内で試合を終わらせる必要性、日程の過密化、球場の確保など、現実的な課題も多いはずです。
タイブレークや球数制限といった一試合単位のルール変更だけでなく、適度な休養日を設けるような大会日程の見直しも必要だと感じます。地方大会であれば、複数の球場を活用することで日程に余裕を持たせることも可能でしょう。
全国大会である夏の甲子園では、一県一代表制のもと、全チームが限られた期間で甲子園球場のみを使用し、一日4試合を消化するというスケジュールは、選手にも運営にも相当な負担です。暴論かもしれませんが、出場校数を「二県一代表」にして削減するか、出場校数を維持するのであれば、かつての記念大会のように西宮球場を併用したり、近郊のグリーンスタジアム神戸などを活用することも検討に値するのではないでしょうか。
紙面の記事にもありましたが、高校野球の問題を考える際には、高校だけでなく中学・小学校段階にまで視野を広げる必要があります。私たちが子どもの頃は、野球といえば軟式が主流で、小中学校やスポ少の部活も軟式野球が当たり前でした。
しかし、いつの頃からか、甲子園を目指す球児の多くが、ボーイズリーグやリトルリーグといった硬式野球を経験してから高校に進学するようになりました。その段階で既に、ピッチャー経験者の中には故障を抱えている選手も少なくないと聞きます。
成長期にある小中学生にとって、重くて滑りやすい硬式球は、肘や肩に大きな負担をかけるのかもしれません。高校野球のレベルは、1970年代と比べて飛躍的に向上しているのは事実ですが、その裏にはこうした“負の側面”も存在しています。
高校野球の現在の課題を本質的に解決するには、高校だけでなく中学・小学校段階の制度や育成環境についても、広く議論し、改革していく必要があるのではないかと感じます。
では 今回はこんなところで。
では またです。

