勤労感謝の日に考える:企業と地域、そして働く人々の誇り
2011年11月23日、勤労感謝の日。休日です。
今日の四国新聞の1面と社会面は、大王製紙の前会長逮捕のニュースで埋め尽くされていました。テレビのワイドショーでも大きく取り上げられています。それにしても、世の中が不景気な話題ばかりの中、こんな豪勢な方もいるのですね。うらやましい限りです。
報道によれば、創業者一族の御曹司。小学校から塾通いで、四国から東京へ。東大を卒業し、わずか4年で取締役に就任。周囲の評判は「明るく気さく」とのこと。そんな恵まれた環境で、暗くなる方が不思議です。巨額の損失を出しても、この会社はびくともしないというのですから、驚きです。
松山道を走っていると、四国中央市・伊予三島のあたりから、この会社の工場の煙突が見えます。私も何度か近くを通ったことがありますが、地方にとっては大きな工場であり、町のシンボルであり、誇りでもあるのでしょう。
地域の人々とこの会社の工場との関わりは、きっと深いものがあるはずです。そんな中で、創業者一族の権威が絶大であることも、よくわかります。そうでなければ、従業員など小市民は生きていけないのかもしれません。
でも、この会社は上場企業ですよね? それでもこんな事態になるとは……。会長の散財でもびくともしない会社を支えているのは、アホな経営者やオーナーではなく、現場で働く従業員と、商品を買ってくれる消費者の存在だということを、どうか忘れないでほしいものです。こういう経営者に限って、従業員には厳しく、偉そうなことを言っているのでしょうね。
大企業も中小企業も、経営者が世襲化しているところでは、個人の資質にかかわらず、トップに君臨するのが常。そんなアホな経営者の下でも会社が維持できているのは、従業員の努力と、お客様の支持があるからこそ。その基本を忘れてしまったとき、会社は傾いていくのだと思います。周囲の誰の意見も聞かずに。
そういえば、平成の初めごろ、私の出身地・秋田にも大王製紙の進出計画がありました。工場の着工寸前まで進んでいたと記憶しています。当時、秋田での工場勤務を前提に採用された従業員が、四国の本社工場で働いていたとも聞きました。結局、県と大王製紙側の間で紆余曲折があり、計画は中止に。もし工場が進出していたら、秋田県出身の従業員さんたちの人生も、また違ったものになっていたかもしれません。
そんなこんなで、勤労感謝の日でした。