香川県に暮らす私にとって、来月から始まる夏の甲子園予選は、毎年特別な意味を持つイベントです。子供の頃から高校野球が大好きで、この季節が来るのを心待ちにしています。
移住後もその情熱は変わらず、甲子園へ足を運ぶことが恒例となりました。特に、故郷である東北地区、なかでも秋田県代表の試合は、毎年欠かさず観戦しています。
高校野球への思いは、小学2年生の夏に遡ります。1979年、三沢高校と松山商業が対戦した決勝戦――延長18回に及ぶ引き分け再試合は、今でも鮮明に記憶に残っています。当時秋田県に住んでいた私は、近隣の青森県三沢高校を応援していました。準優勝に終わった彼らの姿は、私の心に強烈な印象を残し、それ以来、草野球が私の遊びの中心になりました。
年月が経ち、後に読んだノンフィクション『延長十八回終わらず―伝説の決勝戦「三沢VS松山商」ナインたちの二十五年』は、当時の背景や選手たちの物語を深く掘り下げており、私の記憶と重なる部分が多くありました。三沢高校の決勝進出は偶然ではなく、米軍基地を含む東北特有の環境と、個性豊かな選手たちが生んだ必然だったと感じています。
一方、対戦相手の松山商業は、当時から現在に至るまで名門校として知られ、勝負の場での冷静さと強さを見せつけました。この試合は、私にとって高校野球の魅力を教えてくれた原点であり、今もなおその熱は冷めることがありません。
今年もまた、甲子園予選の季節がやってきます。球児たちの姿に、あの夏の記憶を重ねながら、スタンドから静かにエールを送りたいと思います。

